医療最前線 ─近所の名医にきく─
医療最前線 > Report No. 01
白内障手術の現状
MeL(メル)眼科クリニック(東京都西東京市田無町)
院長
徳永 貴元 眼科医師

レンズの選定はとても大事。患者さん一人一人にあったレンズを選ぶことが大切。

─ 目に埋め込むレンズには種類がたくさんあるそうですね?
通常の、透明なレンズの他に、色が着いているものや、乱視を矯正できるものもあります。
遠くを見るとか近くを見るとか、普通のレンズでは両方ともはピントが合わないんですが、多焦点眼内レンズと言って、遠くも見えるし近くも見えますという特殊なものもあります。
─ 手術によってだいぶ見えるようになるという方も多いんですよね。
もちろん、治療がうまくいけば、凄くよく見えるようになりますよ。
─ 多焦点は遠い所と近い所を見えるので、逆に眼が疲れるのでは?
眼が疲れるといっても、結局、見ているのは脳なんです。
眼から送られてきた情報を脳が処理しているわけですから、脳がどうやってそれを受け止めるか?慣れていけるか?ということで、それには個人差がありますね。
比較的年齢が高い方だと難しいかもしれないので、あまり高齢な方にはお勧めしていないですね。
若い方の方が、成功する確率が高くなるのではないでしょうか。
一人一人の患者さんの、それぞれの状況を聞いてきちんと相談した上で、お互い納得のいく適切なレンズを選ぶようにしています。
─ 手術後も通院するのでしょうか?
やはり手術ですから、どんなに細心の注意を払っているとはいえ、細菌が感染してしまうことがあります。
とんでもないような細菌の感染は、手術後早い段階でわかります。
ですから、手術翌日とその翌日の二日間は経過観察が必要です。
術後の二日間は、医院に来てもらっています。
この期間で、特に問題なければまず大丈夫だと思っています。
その後は、1週間後、その2週間後と来てもらい、あとは1ヶ月ごとに経過観察しています。